私は先日、仕事を辞めました。
ほぼクビみたいなものですけど。
1ヵ月半での退職です。
理由は吃音を持っているからと言って言葉を言い換えたりされたら困る。
不動産の世界は専門用語がとても多く、言い換えてお客様に間違った解釈をされて、トラブルになっても困る。
社長と面談をして。
「なぜそういう問題があって面接の時にそれを言ってくれなかったのか」
「健康状態は大丈夫ですかと質問したじゃん」
「問題ありませんと答えたじゃん」
「20年以上も吃音と付き合っていれば、嫌なこといっぱいあったかもしれないけど、それでも面接の時に話をしてほしかった」
比較的軽度の吃音で本当は隠し通すつもりでした。
入社1ヵ月頃から電話対応が始まり、隣に営業課長が居て。
課長からもっとこう言ったほうがいいよ。
その言い方だとちょっと失礼になるかもしれないからこう言おう。
できる限りでは頑張りましたが、100%は指摘されたことが出来なかった。
前も言ったよね。大丈夫??
こうなることは分かってはいたけど。
諦めるしかないのか。
吃音当事者は夢や目標を持ってはいけないのか。
人と接する仕事がしたかったけど、言い換えて相手を不快にするような発言。
言い換えてトラブルになるかもしれないことを分かってて黙って入社。
健康状態は問題ありません。嘘つきじゃんね。
嘘ついて、黙って会社にリスクを背負わせてるわけだしそりゃクビになるよね。
こんな私を雇うのに、多額の人件費を投資して。
訴えられてもおかしくないよね。
本当に申し訳なかった。
インターネットで吃音のことを調べるとたくさん情報が出てきますね。
YouTubeなんかでも、当事者さんが顔を出して必死に喋ろうとしてる姿が映し出されています。
とても勇気のいることだなあと尊敬します。
私が高校生だった13、14年ほど前はほとんど情報なんてなかったので。
ここ10年の間で吃音に対する理解を社会へ広げようという動きが急加速してるように見えます。
それがあってかは分かりませんが、課長にカミングアウトした時に、数日立って言葉ではなく愛嬌で行こうと言って頂きました。
その後の社長との面談で退職が決まりました。
課長も社長も、ネットで吃音のことを調べてくれたみたいで、必死に理解しようとはしてくれていました。
「前の職場は、人と接することが少なく吃音に苦しめられていなかったんだよね」
「人と接する仕事がしたいのは分かるけど、そこまで自分を苦しめる必要はないんじゃないか」
「もっと自分のことを大切にしたほうがいいんじゃないかな」
吃音のような内面的な障害は外からは見えません。
真剣に悩んでいて、いざ話してみると、気のせい。早口だから。やる気の問題。言い訳。
トラブルが起きた時も、確認が足りないんだよと怒られ私の責任。
確かに見えないものだしいくらでも言い訳できちゃう。
吃音を言い訳にしている自分がいるような気もします。
もうどこまでが吃音でどこまでが私のやる気の問題なのか自分でも判断がつかない。
発達障害も似たようなものですよね。
吃音も発達障害なのかな。
私自身、吃音ともう一つADHDという多動性障害も持っています。
小さいころ母親から言われた。
まぁADHDはそこまで気にしてはいないのですが、これも調べてみると仕事の覚えが悪いなど、話が理解できないなど。
確かに昔から仕事の覚え悪いって怒られること多かったかもしれない。
これもいくらでも言い訳できちゃいますね(笑)
ただ発達障害のような目に見えない障害と20年以上も付き合っていて言えることは、目に見えるものだけで人を判断してはいけない。
仕事の覚えが悪いとか、言葉遣いが悪いとか、仕事が遅いとか。
何度注意しても改善が見込めないのであれば怒られて当たり前だと思う。
周りの人たちにも迷惑をかけているわけだから。
ただ、本人だって一生懸命やっているのかもしれない。
それがやる気の問題か、障害に起因してるのか。
見た目だけで判断することは不可能。
本人だってできなくて困ってるのに、怒られ続けてたらそれが人の命を奪う可能性があることを知っておいたほうがいい。
見えるものだけで判断するのではなく、なぜそうなるのかという目線で考えられる。
そういう人が増えてくれることが社会が変わる良いきっかけになるかもしれない。
見えない障害で苦しんでいる人が生きやすい社会になってほしいです。
私これからどうしよw
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